まちづくりフォーラム

まちづくりフォーラム

『北野・山本地区をまもり、そだてる会』設立25周年 記念事業

まちづくりフォーラム
〜外国人がみる、北野・山本の昨日・今日・明日〜

と き:2006年11月30日(木)
ところ:神戸外国倶楽部
主 催:北野・山本地区をまもり、そだてる会

《敬称略》

コーディネータ
浅木 隆子
(北野・山本地区をまもり、そだてる会 会長)
パネリスト
Ferid Kilki (トルコ)
王 柏林 (中国)
Fritz Leonhardt (ドイツ)
Vidhan Chaudhari (インド)
コメンテータ
弓倉 恒男 (元 神戸海洋博物館 館長代理)

まちづくりフォーラムPDFファイル(1.3MB)
(※ダウンロードしてご閲覧いただけます。)

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開会

司会(山本)
これから「北野・山本地区をまもり、そだてる会」設立25周年の記念事業を始めさせていただきます。
まず開会にあたりまして、「北野・山本地区をまもり、そだてる会」会長の浅木隆子からごあいさつを申し上げます。

主催者あいさつ

浅木
浅木 隆子きょうは当会の設立25周年ということで、フォーラムを開催することになりましたが、これだけ大勢の方にご出席いただきましたことを感謝いたしております。ありがとうございます。
この会は昭和56年、1981年の8月1日に六甲荘で設立総会をいたしましてできました。以来25年になります。当時急速に増加し始めました観光客による、いわゆる観光公害に対応しますとともに、この地区の個性的な町並みや環境をまもることを目的に、住民や商業者が集まってつくった組織です。今は6つの自治会と2つの商業者組織、婦人会で構成しております。発会以来、さまざまな取り組みをいたしてまいりましたが、詳細は皆様のお手元にお配りしました資料を見ていただいたらおわかりいただけると思います。
当初はクリーン作戦とかノースモーキングゾーンの設置とか、悪いところをなくす運動が中心でございましたけれど、昭和63年にまちづくり計画を作成し、それに基づきまして「まちの記憶を引き継ぐ運動」をはじめとして良いところを伸ばす活動にも取り組み始めました。特に近年では平成13年の春以降、恒例となっておりますインフィオラータ北野坂、これは北野坂を3日間、車を止めまして60万本のチューリップの花びらで道路上に絵をつくるというものですが、そういう行事とか、昨年はパリのモンマルトル地区と友好提携をしまして、外国にも目を向けました国際的な居住地区としてのあり方を模索しております。
このような活動は一部の人の力だけでは続けていけません。
地区内の住民や事業者の方は勿論のこと、行政をはじめ多くの方々にご協力いただきましてこれまでやってまいりました。
北野・山本地区の町並みは3度の危機に遭っております。第二次大戦のときの空襲による戦災、そして昭和40年代のマンションブーム、さらに11年前の阪神大震災です。それでも北野町は健康な形で今こうして残っております。異人館もあり、観光客にもいらしていただいています。
私は会長になりまして4代目でございまして、山森さんという最初の会長さんはもうお亡くなりですけれど、その次が浅野先生、浄福寺のご住職、今カメラマンをしていたただいております。その後、今日はご出席ではないですが、八木さんという方が会長をなさいまして、それから私が今させていただいています。
今日はこれまでの25年を振り返るだけでなく、これからの北野・山本地区がどうあればよいかということを考えるために、このまちづくりフォーラムを企画いたしました。会場のパネリストの方たちは勿論、会場の皆様にも活発なご意見の交換をしていただけたらと思っております。どうもありがとうございました。(拍手)

来賓あいさつ

司会(山本)
ありがとうございます。
続きまして、ご来賓を代表いただきまして、神戸市中央区の南野区長にごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
南野中央区長
南野中央区長 皆さん、こんにちは。中央区長の南野と申します。きょうは北野・山本地区をまもり、そだてる会の設立25周年です。北野・山本地区というのは神戸の顔であります。ですからそういう神戸の顔の25周年のおめでたい席に本当は市長さんとか助役さんとかが出ていただければ一番いいんだと思いますけれども、きょうは市会の本会議をやっておりますので、大分ランクが落ちておりますけれども私が参ったわけでございます。顔の大きさに免じてお許しをいただければというふうに思います。冗談はおきまして、神戸市政と中央区の区政にいろいろお世話になっておりますことを、改めまして御礼を申し上げます。
今、浅木会長からこの会の歴史、活動状況をいろいろご紹介されましたが、この異人館の町並みを生かしたさまざまなまちづくり活動に、浅木会長を先頭として積極的に取り組まれておりまして、本当に大きな成果をこれまで残されてきたと、心から敬意を表するところでございます。
私事で申しわけないんですけども、私も役所生活今38年目でございます。35年間はまちづくりとか都市景観とかと何の関係もない仕事ばかりやっておりまして、何もわからなかったんですね。ただ、風景とか景色とかは好きなんです。ですからそういうのはよくあちこちに見に行ったりとかはしたんです。その関係で実はこの異人館も、一つ一つの異人館としては見れるんですね。でもそれを結びつけ、町として見ていなかったなと今になって思います。そして中央区長になってから、この町を歩いたり、あるいは裏道もうろうろとしました。そうするとこの町がつながった連関した形で見えてきました。「あ、本当にここはすばらしいところだな」というふうに改めて感じたわけでございます。少し遅過ぎるのかもわかりませんし、また僕の感じ方というのが本当に正しいかどうかもわかりません。でも自分なりの感動、大きな感動というのはそこにございました。 今年ですけれども、インフィオラータの関係で、私もイタリアとかスペインのカナリア諸島、今ご紹介がありましたパリのモンマルトルとかを浅木会長とご一緒に、ご一緒と言ったらちょっと誤解がありますね、連れられて、首に縄をつけられてという感じですけれども、見てまいりました。そのときに感じたのは、町というのがこんなに美しいものか、こんなに感動を与えるものかというふうに本当に思いました。そういう経験を経てこちらの北野・山本地区を見ますと、また違った目で見え、この地区の存在がますます大きくなってきたように思います。この地区では、インフィオラータとかいろんなイベントをされています。これは皆さんの町を愛する気持ちがあるから、あるいはこんなにいい町だからできるんだというふうなことが、理解ができるようになってまいりました。きょうは当地区にゆかりの深い外国の方もいろいろお越し願って、この町を語っていただくということでございます。どういうふうな目で見ておられるのか、いろいろご意見をお伺いしたいと非常に楽しみにしております。
来賓あいさつ 最後になりましたけれども、この町は神戸の顔でございます。もっともっと発展していくということは、すなわち神戸が発展することでございます。ぜひこの町がもっともっとすばらしい町になって、そして多くの人が訪れるようになっていただけたらと思っておりますとともに、きょうご出席の皆様方のご健勝、ご多幸を祈念しまして、私のご挨拶とさせていただきます。本日はお招き本当にありがとうございました。(拍手)
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